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ぼく」 みんなの声

ぼく 作:谷川 俊太郎
絵:合田 里美
出版社:岩崎書店 岩崎書店の特集ページがあります!
税込価格:\1,870
発行日:2022年01月20日
ISBN:9784265089536
評価スコア 3.67
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みんなの声 総数 8
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  • 綺麗な本ですが・・・

    谷川俊太郎さんが「子どもの自殺をテーマに本を作った」と聞き、まずこの本を紹介したNHK番組を見ました。

    その番組によれば、子どもの自殺では、死を選んだ理由が分からないことが多いそうです。番組に登場した自殺防止センターの方も、自殺を願う本人にとっては、他人から安易に「分かるよ」と理解を示してもらいたくない気持ちの方が強いのではないか、とおっしゃっていました。そして谷川さんも、いまは意味偏重の社会になってしまっていて、なんでも意味を見つけて満足しちゃうけど、逆にものごとを意味付けないでただじっと見つめることが大切ではないか、とも言っていました。だから谷川さんは、死の理由や意味を読者に「分かってもらわないように」この本を作ったようです。

    意味偏重でいいのか?ということについては、なるほどと思います。そして実際にこの本を読んでみたら、たしかに登場人物の「ぼく」が自殺をした理由とか経緯は最後まで読んでもぜんぜん分かりませんでした。

    でも、大きな疑問が湧きました。この「分からないでもいい本」を作った谷川さんご本人は、いったいどうして、ぼくにとって死が「いたくなかった こわくなかった」と分かるのでしょう。どうして「いなくなっても いる」んだとか、そういう死んだ者の感覚や気持ちや状態をこんなにもはっきり分かるのでしょう。谷川さんは子どもの自死のことをすみずみまで分かっているのでしょうか。それとも、想像力を働かせさえすれば、子どもの自死について、小さな子も読むかもしれない絵本の中でこんなにはっきりと「自分で死ぬことって、人と場合によっては、こういうものなんだよ」と断言できるくらいに死のことを分かることができるのでしょうか。

    番組を見た時は、あえてタブーに挑んだ本でとても奥が深くてすごいことが書かれている本に思えたのですが、読み終えて思ったのは、ただ単純に「タブーに踏み込んで、よく分からなくて、奥が深い」とか「絵が神秘的」ということだけで気持ちよくなったり癒されたりしてはいけない本なのだろうな、いうことでした。悪書だとは思いませんが、子どもたちに紹介するときには慎重に取り扱った方が良いかもしれません。

    投稿日:2022/03/08

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    4
  • 死んじゃだめ

    自殺した少年の独白です。
    作品中に登場する少年の詩「いきていて」が悲しすぎます。
    自分は死んだのだと、言い聞かせているような独白です。
    この絵本は、どのように受けとられるか心配です。
    今に絶望している若者の、背中を押してしまったら、この絵本は悪本になってしまいます。
    この絵本は、そうはならないことを願って作製されたはずなのに、引き込まれそうな絵本です。

    投稿日:2022/09/22

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    2
  • 生かされているということ

    たまたま「谷川俊太郎」「絵本」「死」という文字に
    Eテレの番組を録画しておいて
    後日見て、びっくり
    てっきり、勝手に
    高齢者視点
    人生における「死」だと
    勝手に思い込んでいたのですが

    「子どもの自死」

    報道される痛ましい子どもの自死は
    多くは、いじめとか耐えられない環境とか
    だとばかり、これまた思い込んでいましたが
    どうやら、はっきりした原因が分からないことが
    多いらしいとのこと

    子どもの自死というと
    私は、同世代の岡 真史君の
    詩集「ぼくは12歳」を思い出します

    「闇は光の母」シリーズ3巻目

    絵が、Eテレで見たとおり
    淡々としたーという表現でいいのでしょうか
    日常 です
    スノードームのアイテムもなるほど・・・
    「ぼく」がノートに書いた
    詩も何度も読み返して
    やっぱり、「ぼくは12歳」を思い出してしまいます
    6−1のシールの道具箱もなるほど

    「編集部より」は、ルビもふってあります
    切な願いが綴られています

    谷川さんの言葉はシンプルながら
    グサグサ刺さるように思います
    繊細な心を持つ子は、どう感じるのかな・・・

    当たり前のことで
    編集者側が意図しているとは思うのですが
    詩だけ読むのと
    絵がついている絵本と
    伝わり方が違うかと

    「うちゅうは おおきすぎる
    じかんは おわらない」
    「なにもわからず」

    そうそう、これから、何かあるかもしれないんだよ
    ね、だから・・・だから、生かされているんだよ

    生きているのではなく、生かされているんだよ

    と、希望的観測で伝えたいです
    残念ながら
    ロシアのウクライナへの侵攻が続く今だからこそ
    なおのこと、強く感じさせられるのかもしれません

    投稿日:2022/03/06

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    2
  • Eテレの番組をみてから絵本を読んだ場合と、この絵本をなんの前情報もなく読んだ場合では、かなり感想が変わってくる思う。

    子供がなんとなく手に取って読んだら、どう感じるのか、その子の気持ちにどんな影響があるのか、非常に不安に感じる。

    図書館などで低年齢の子供の目につかないところに置くなどの配慮が必要だと思う。

    投稿日:2022/07/13

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    1
  • でも しんだ

    • レイラさん
    • 50代
    • じいじ・ばあば
    • 兵庫県
    • 女の子1歳、女の子0歳

    闇は光の母3。
    トレーシングペーパーのような薄い紙質の中表紙。
    何だかはかなさを感じます。
    そして、冒頭から、「ぼくは しんだ」と。
    畳みかけるように、谷川さんは言葉を紡ぎます。
    素敵な思い出もあったのに、「でも しんだ」とは、
    どう受け止めましょうか。
    自死という、つかみどころのない感覚が迫ってきます。
    静かに咀嚼したいです。

    投稿日:2024/07/09

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  • 何気に読んでみたら

    遅まきながら、何の予備知識もなく読みました。

    子供の投薬の定期受診で行きつけのクリニックに行った時に会計近くの本棚に飾ってあって、絵の綺麗さから『ママから読んでみる??』と手に取り待合へ。

    1ページ目から衝撃的。
    何か普段の子供の生活モノかと思ったら回想。それも死んでしまった子供自身の目線。

    文章は少ないけど、感情移入してしまい想像力が膨らむ。

    死んだことがないし、死んで戻って来た人はいないからほんとのところ死後の世界の状況は分からない。けど、綺麗な絵と淡々とした文章で『無』の世界観が伝わって来て、泣きそうになった。

    そばにいた子供にも読ませてみた。

    子供は案外と『へー』みたいな感じであっさりと読み終え『別に何も思わない』と言ったので、私との気持ちの温度差があって、これはこれでちょっと恥ずかしかったけど。

    どう感じるか考えるかは子供次第。

    たまにはこういうテーマの本に触れるのも、悪くはないと思う。

    投稿日:2023/09/09

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  • 考えさせられる

    始めの
    暗い自分の部屋の絵と、
    中盤の
    お母さんと手を繋いでジョイの散歩をする少年の絵が泣けます。

    全体を通して
    生きることと死ぬことの虚無感が静かに流れていきます。

    『うちゅうは おおきすぎる
    じかんは おわらない』

    この文章が全てを表していると思います。

    自分が死んだところで
    美しくも悲しい世界はこれからも続いていく。
    苦しみは終わらない。

    だから生きるしかない。
    どうせだったら最後まで生きて欲しい。

    切実にそう願います。

    投稿日:2023/05/11

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  • 子供たちの自殺を考える絵本

    絵本が描く世界は、とても広い。
     メルヘンもあれば、コミックのような表現もある。
     怪談もあれば、神話の世界も、落語噺もある。
     赤ちゃんの視線で描かれることもあれば、老人問題だってある。
     そして、この絵本『ぼく』は、子どもたちの自殺を描いた作品だ。

     「ぼくは しんだ」という、一文から始まる。
     文を書いたのは、詩人の谷川俊太郎さん。
     「じぶんで しんだ/ひとりで しんだ」と、続く。
     男の子がひとりで夜空を見ている絵に、この文がついている。
     絵は合田里美さんが描いている。
     激しい絵ではない。むしろ、淡い色合いが男の子の感情のようで、切ない。

     この男の子「ぼく」にも、夢があったはずだけど、死を選んでしまう。
     絵本の巻末に「編集部より」という一文がついていて、そこにはこうある。
     「「ぼく」がなぜこのような選択をしてしまったのか。どうしたら、生きることができたのか。
     それを考えることが「ぼく」がどう生きたかを、そして、どう生きたかったかを考えることでもあります。」

     子どもたちの自殺の問題は難しい。
     まして、それを絵本で表現するのは難しい。
     絵本を読む前に、まず巻末の「編集部より」で制作者の意図を理解し、本文を読み、そしてもう一度巻末の文を読む。
     ひとりでなく、みんなと読んで、意見を交換する読み方もいいかもしれない。

    投稿日:2022/09/25

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