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日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?

日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?(童心社)

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すばらしいとき」 みんなの声

すばらしいとき 文・絵:ロバート・マックロスキー
訳:わたなべ しげお
出版社:福音館書店
税込価格:\1,650
発行日:1978年07月
ISBN:9784834007206
評価スコア 4.44
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みんなの声 総数 17
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  • 情緒ある文章

    • おるがんさん
    • 40代
    • ママ
    • 高知県
    • 女の子、男の子

    夏の間中、子どもたちと自然と過ごせる環境がとてもうらやましいです。
    子どもたちは、ひたすら自然に溶け込むように過ごしています。
    ここでしか聴こえてこない音に耳を澄まし、胸の高まりを感じます。
    嵐さえもこのすばらしいときを楽しい思い出になります。
    自然を肌で感じる感覚が、伝わってきます。
    貴重な体験だと気負うことも無く、心から楽しんでいます。

    文章の量が多いのですが、父からの手紙を読んでいるようで、飽きることなく読み進められます。
    このような情緒ある文章を子どもたちにも親しんでもらいたいです。

    投稿日:2008/02/07

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  • 地球と暮らした夏

    絵、文章共に、すばらしい時をくれる絵本でした。
    絵本って本当に良いですね。大人が読んでもそう思わせる「力」を持つお話でした。
    実際に離島で過ごすマックロスキー一家がモデルなのでしょう。
    『サリーのこけももつみ』『うみべのあさ』ときて、この『すばらしいとき』もそこに暮らしていなければ描き出せない立体感があります。サリーにまた会えました。

    雲が離島へやってきて雨を降らすシーンから、夏の晴れ間の様子、昼も夜も海辺で過ごす子供たち、嵐の前の静けさのなかで進められる台風への準備、そして嵐、嵐の去った後の静けさ寂しさ、秋の訪れ。
    その中で思いっきり遊んでお手伝いもして過ごす子供たちを、父親が語っています。
    降るような星空を、なんの障害もない海の上で何気なく見て過ごす夏。家族でやり過ごす嵐の夜。
    地球という壮大な自然のなかで不自由なく共存していく。
    なにも説教たれる必要はありません、すべては日々の暮らし、遊びのなかで子供たちが自分で学ぶのです。もちろん読者の子供たちも。
    これぞ地球の営み、命の授業でしょうね。

    こういう本を読むと、猪口才な本では満足できなくなります。
    ねむねむで聞いていた娘は、途中で穏やかな寝息をたて始めました。これを理解するには、年齢ではなく、経験が必要でしょうね。

    投稿日:2007/05/21

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  • 夏休み最後の日に読む絵本

    こどもの頃、夏休みの終わりはなんとも切ないものでした。
    あーあ、明日から学校かぁー と、がっかりしているウチの子たちに、この絵本を読んであげるのが毎年の習慣になっています。

    この絵本、読むのに20分くらいかかるし、起伏も少ない本なので、ちょっと飽きられたりもするのですが。でも、この本のもつ暖かみや良さがわかるようになってほしいなと思って読んでいます。

      潮のみちひきにあわせていた時計を、
      スクールバスのゆききにあわせるときだね。
      去っていく場所のことをかんがえると、
      すこしさみしいね。
      でもこれからいく場所のことをかんがえると、
      すこしうれしいだろ。
      しずかに思いめぐらすときだ

    こんな表現が夏休みの終わりの子どもたちへのエールにふわさしいと思います。がっかりすることはないよ、君たちは今、すばらしいとき真っ盛りなんだよって。

    投稿日:2006/03/15

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  • 大人になって判りえた本

    この絵本は、わたしを子供のころのあの楽しかった日にもどしてくれます。
    場所は違っても、子供のころの夏の思い出は一緒です。
    もう半世紀も過ぎた昔、でもこまぎれとなって、浮かんでくる思い出は、この絵本がより確かな絵となって心の中に。
    はじめて行った海水浴。
    焼玉エンジンのはじけるような音のする小さな船。こどもの手でさへ、下におろせば海水がふれる、大丈夫かなと心配になる小さな船で行った「瀬戸内」の島。
    海辺で拾った貝殻。飲み込んでしまった海水の塩辛さ。
    嵐の日。母親に肩を抱かれ、歌う姉妹の絵には、台風のとき、坂の上でじっと立って学校から帰ってくる、わたしを待っていてくれた父親を思いだします。

    これから出会えるすばらしいときが、もう少なくなってしまった自分には、これまで出会えたすばらしいときを反芻して生きていくしか。
    この絵本はページをめくるたびに、眼を閉じ何も言わず、惜しむように、またページをめくる。そんなことの繰り返し。
    わたしをもう一度子供に返してくれる、そんな絵本

    投稿日:2005/04/07

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  • すばらしいほん

    • 有容赦さん
    • 40代
    • パパ
    • 千葉県
    • 男の子9歳

    さあ、みんな乗ったかい?
    ディア島をめぐり、バーチ島をすぎ、そしてエガモギン入り江を横切り、今年はこれで見納めだよ。
    波と空をようく見ておくんだよ。
    海の潮の香りをようくかいでおくんだよ……

    読むたびに胸がきゅんとしてしまう。
    「ああ、楽しかった夏が終わる」
    僕らも、子どもの頃、僕らなりに味わった、あの感じ。

    「ペノブスコット湾」は、確かにメイン州に実在しますし、
    とうとう、この本への憧れが高じて、そこに行ってしまったりもしました。
    でも、ぎりぎりまで感情を抑制して、淡々とした筆致で描写を続ける、この美しい絵本を繰り返し読んでいるだけでも、その自然や、人の営みの豊かさは、切ないほどにくっきりと伝わってきます。
    遠い外国の風景なのに、どうしてこれほど懐かしいのか。
    ペノブスコット湾は、今、渡辺さんの名訳によるこの日本語の本を読む全ての人の中にも、息づいていると思うのです。
    僕ら大人の中の、その郷愁が伝わるのか、
    不思議なことに、この中身をそれほど詳しく理解できないはずの息子も、この本の読み聞かせをしてもらうのが、何よりも好きなのは、嬉しいことです。

    投稿日:2004/09/01

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  • 子供にむけられた愛情

    • サラミさん
    • 20代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 女の子3歳

    この絵本が復刊図書として再版されたとき、おおいそぎで買いました。もちろん娘にはまだまだわからない内容で、読んであげるとしても数年先になると思いますが、それでもどうしても手元においておきたかったので。
    子供が読んでどうか、というと、なんだかおもしろみのないよくわかんない本だなぁと思われてしまうかもしれないんですが...。今大人になって親になって、子供に対してどうしたって感じてしまう愛情を、そして自分が子供だったころ両親はきっとこんなふうに慈しんでくれたんだろうなという感謝を、たっぷりと、せつないぐらいに表現してくれている本です。

    投稿日:2004/02/27

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  • アメリカ、メイン州の小島を舞台にしたお話です。
    この「すばらしいとき」は、同じマックロスキーの「かもさんおとおり」や「海べのあさ」などのように単色によるこまごまとした描き方ではなくて、絵の具を使って、自然の美しさと威厳を色鮮やかにダイナミックに描いています。

    語られるのは、一家が島で過ごす春から夏。まず、冒頭の導入の6ページがすごい!
    はるか彼方で生まれた雲が、ふくれあがりながらゆっくり島に近づいてきて、その雲の落とす影と雨の気配が本土から次第に島に近づき、ついに島の端っこに立って一部始終を眺めていた子どもたちの上にも雨粒が落ちてくるまでを描写していますが、ここだけを読んでも、すでにこの絵本がどのくらいの力強さを蓄えているのか察せられます。心臓がドキドキしてしまうくらいの力量があるのです。筆致にも、そして父親のような優しい語り口にも。

    どのページからも聞こえてくるさまざまな音。水の音、風の音、鳥たちの声、植物が育つささやきと歌声、子どもたちの歓声。漂ってくる潮の香り。自然の懐に抱かれて五感をフルに使って豊かに過ごす日々。おごることなく従順に自然を見つめて暮らすうちに感覚はいよいよとぎすまされ、自然のご機嫌の変わるときも見極められるようになるのです。
    それだけではありません。自然相手の心豊かな日々は、人々のつながり、家族の結束力も強めてくれるのです。心配など何もない、取り囲むものすべてに守られた環境の中で思い切り跳ね回って過ごした時間・・・だれにでもあったであろうそんな日々をゆったりと思い出させてくれる、きらめく懐かしさが宿る一冊です。

    投稿日:2002/09/03

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