「てぶくろをかいに」という、新美南吉さんの絵本は、何種類か出ていますが、私は、迷った挙句、この柿本さんの絵の絵本にしました。
6歳の子供には、この絵本のほうが、お話に入り込み易そうだったからです。
子供に読んであげたら、子狐が、戸口に差し出す手を間違えた場面で、かなり動揺していました。
「え、え、どうしよう」
と、自分のことのよう・・・
最後まで読んで安心し、
「ぼくが、帽子屋さんなら、てぶくろはあげるけど、お金はもらわん」
といっていました。
私は、母としての立場では、
「大切な子供を、信用していない人間のところへ、一人で行かせない」
と思いました。
でも、このドキドキ感と、ハッピーエンドでありながら、何か問題を投げかけるような終わり方が、いい意味でとっても後を引きます。
お話が終わった時点で、自分は、キツネの気持ちになっていて、人間について、考える・・なんだか、面白いですよね。