子ども用ではなく、自分用のつもりで購入しました。
いつも優しい気持ちで子どもに接することができるようにと思って。
とは言っても絵本なので、もちろん子どもに読んで見せました。
カンガルーのぼうやが、どんなふうになっても僕が好き?とたずね、どんなふうになってもあいしてるわと答える、かわいいやり取りが続きます。
3歳の娘にはまだピンと来ないだろうなと思っていたのですが、読んでしばらくしたある日の夕方。
保育園の帰り道で「“お母さんがお月さまになってもお母さんのこと好き?”って聞いて」と突然言うので、言われたとおり「お母さんがお月さまになってもお母さんのこと好き?」と聞いてみました。
すると、「お母さんがお月さまになったら、まんまるのお月さまの、見えないところになってあげる」と返ってきました。
以前、三日月の時は見えないところにも黒いお月さまがあると話したことがあったので、それを覚えていてくれたのだと思います。
それから、「“お母さんがお花になってもお母さんのこと好き?”って聞いて」と言うので続けて聞くと、「お母さんがお花になったら、私のお花とぎゅーってして、窓に飾ってあげる」と答えてくれました。
本の内容を理解しただけでなく、自分の言葉で、自分の想いを伝えてくれるなんて、と感動でした。愛を受け取るだけの赤ちゃんではなく、愛を与えられる子に育っているのだと、この絵本に出会えたおかげで、子どもの豊かな感性に気づくことができました。