『くわずにょうぼう』は、お話では可愛いか美しい女房のはずなのですが、美しく描いている人はあまりいないようです。
そして、この絵本を書いた下谷二助さん。
表紙の文字にも大口あけた口をあてるなど、期待感満点の劇画調の絵で、話を盛り上げています。
そもそも、くわずにょうぼうは、何のために嫁入りしてきたのか?
答えは、主人をおいしい料理で飼育して、最後には食べてしまうという恐ろしいやまんばだったのです。
頭いっぱいに開かれた大口は迫力満点。
こういう話で、奥さんがあまりにかわいかったり、美しかったりしたら、たまりませんね。
また、このお話、現代からタイムスリップしています。
飽食家のだんなさんへの警告でしょうか。
ミステリーのような怖さを感じました。