彼の手は語りつぐ」 みんなの声

彼の手は語りつぐ 作・絵:パトリシア・ポラッコ
訳:千葉 茂樹
出版社:あすなろ書房 あすなろ書房の特集ページがあります!
税込価格:\1,760
発行日:2001年05月
ISBN:9784751519844
評価スコア 4.75
評価ランキング 852
みんなの声 総数 15
  • この絵本のレビューを書く

立場で選ぶ

並び替え

15件見つかりました

最初のページ 前の10件 1 2 次の10件 最後のページ
  • 実話のもつ力!

    • ちうやかなさん
    • 40代
    • ママ
    • 北海道
    • 男の子10歳、男の子7歳

    作者の家に130年間、5代にわたって語り継がれてきた実話だけに、
    読む人の心に訴える力は並はずれています。
    映画のようにドラマチックでもあります。
    でも、実話だということを最後につきつけられて、
    心にやきついてしまう・・・そんな感じですね。
    パトリシア・ポラッコのことは、読み聞かせ仲間が教えてくれました。
    これを読むと、自分も語り継がなきゃならない!・・・
    そんな気持ちになって・・・ちょっと長いけれど、
    5年生のクラスの読み聞かせにトライしようと思います。

    投稿日:2006/03/20

    参考になりました
    感謝
    0
  • 少年が語りつぐ南北戦争

    • レイラさん
    • 30代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 男の子12歳、男の子9歳

    原書は「Pink and Say」。
    南北戦争中に出会った黒人のピンクスと白人シェルダンの実話。
    生き残ったシェルダンが語りつぐという形の絵本です。
    北軍の兵士セイ(シェルダン)は負傷して動けなくなったところを
    同じ制服を着た少年ピンク(ピンクス)に助けられ、
    彼の家に避難させてもらいます。
    ところが、彼の母は二人をかくまったところで殺されます。
    そして二人も程なく収容所で別れ別れに。
    生き残ったセイは最後に握り合った手を忘れず、
    ピンクのことを語りつごうと決意します。
    戦争に対する使命感や嫌悪が鮮やかに描かれます。
    実話の持つ力強さでしょう。
    絵本ですが、内容的に小学校高学年にも難しかったようです。
    でも、いつかもう少し大きくなって、もう一度再会してほしいと思いました。

    投稿日:2005/12/09

    参考になりました
    感謝
    0
  • 大きな物語

    130年間語りつがれてきた実話なんだそうです。
    ちょっと大き目の本なんですが、
    『少年がひとり、戦争にいく。』で始まるこの物語は
    戦争の悲しさを描いた作品です。作者の家に5代に渡って
    語り継がれただけあって、その伝えたいものの大きさ、
    強さを1ページ1ページめくるたびに感じました。
    ただ戦争の悲惨さを語っただけではなく、友情やたくさんの
    ぬくもりをこの1冊から感じました。

    投稿日:2004/05/11

    参考になりました
    感謝
    0
  • 心が震える本でした

    • みやびさん
    • 40代
    • ママ
    • 宮城県
    • 女の子7歳

    図書館で目にして手に取りました。
    涙があふれてどうしようもありませんでした。
    米国南北戦争中に出会った2人の北軍兵士。字を覚え本を読み、リンカーンの理想に共鳴する元奴隷、黒人少年ビンク。「リンカーンと握手した手」を持つことが唯一の誇りの、貧しく無学な白人少年セイ。負傷したセイをビンクが見つけ、母の隠れ潜む家に連れて行きます。愛情深い母モーモーベイに匿われ、2人は束の間穏やかな暮らしを送ります。けれど南軍の兵士たちがやって来て、彼らは見つかってしまうのです。
    収容所で引き離される時、ビンクは言います。「もう一度その手に触れさせてくれ、セイ。リンカーンと握手したその手に。」
    セイは生き延びます。北軍が勝利し、収容所から解放されました。けれどビンクは解放されることはありませんでした。セイと引き離されて数時間後には、既に殺されていたのです。
    セイは大人になり、結婚し子供をもうけます。そして彼は語るのです。自分を救ってくれたビンクのことを。なぜなら、ビンクには、語り継いでくれる子孫も、誰も、いないから。
    このような内容の絵本もあるのですね。
    「ほたる」(太平洋戦争末期の特攻隊員の話)などもそうですが、ある程度大きくなった子供に、是非読んで、知り、そして感じてほしいと思います。
    心が震え、痛みを残す本でしたが、読んで良かったです。
    私の子供にも、いつか読んで欲しいと思います。

    投稿日:2003/09/23

    参考になりました
    感謝
    0
  • 南北戦争を語り継ぐ実話

    • ムースさん
    • 30代
    • ママ
    • その他
    • 男の子9歳、女の子3歳

     米国南北戦争中に出会った2人の15歳の少年の実話。ジョージア生まれの黒人少年ピンクとオハイオ生まれの白人少年セイは共に北軍兵士。戦闘で傷つき味方からはぐれてしまったところ、偶然に出会った。負傷したセイを連れて、ピンクは母親モーモーベイの住む実家に立ち寄る。セイはそこで保養し元気になるが、敵である南軍がこの家にやって来る……。
     まず、このお話は涙なしでは読めません。一人で読んでも、息子と読んでも、どうしても最後は涙になります。
     物語は奴隷制度の是非を巡って南北が戦った南北戦争が背景。聡明なピンクとちょっぴり気の弱いセイのやりとりが、モーモーベイのあたたかい愛に包まれて進行します。セイは昔、北軍の大将とも言うべきリンカーン大統領と握手したことがあると言います。彼の手というのは、そのリンカーンと握手した手、つまりセイの手のことです。
     ピンクは黒人ゆえ殺され命を落としますが、セイはその後生き延びて自分の体験を語り継いで生きます。この絵本の作者ポラッコの家に実際に5代に渡って(130年間)語り継がれてきた話というだけあり、ズシリと胸を打ちます。最後の最後は、本当に泣けます。こうやって歴史を語り継いでいかなければ、と米国イラク攻撃が始まったからこそ感じます。
     息子はすでに米国の学校で読んだことがあるとのこと。まだ奴隷制度や戦争について学ぶ学年には至っていませんが、多民族国家であるからこそ、少しずついろんな視点から歴史を掘り下げて話していきたいと思っています。ピンクとセイのお話は、当地のチルドレンズ・シアターでも何年か前に上演された作品でもあります。いつまでもこの国の歴史を確認するために、読み続けたい秀作です。
     原作は「Pink and Say」。表紙は2人の少年が並んでいる絵ですが、邦訳の方は語り継ぐ手が表紙。はじめちょっと意外に感じましたが、今は「手」の表紙の方が物語の核心をついていると感じています。

    投稿日:2003/04/10

    参考になりました
    感謝
    0

15件見つかりました

最初のページ 前の10件 1 2 次の10件 最後のページ

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

この作品にレビューを投稿された方は、こんな作品にも投稿しています

はらぺこあおむし / しろくまちゃんのほっとけーき / ぐりとぐら / きんぎょがにげた / いないいないばあ / もこ もこもこ / はじめてのおつかい / おおきなかぶ ロシアの昔話 / じゃあじゃあびりびり / だるまさんが

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ



ディズニークリスマス特集 本の世界に踏み出そう

みんなの声(15人)

絵本の評価(4.75)

何歳のお子さんに読んだ?


全ページためしよみ
年齢別絵本セット