原書は「Pink and Say」。
南北戦争中に出会った黒人のピンクスと白人シェルダンの実話。
生き残ったシェルダンが語りつぐという形の絵本です。
北軍の兵士セイ(シェルダン)は負傷して動けなくなったところを
同じ制服を着た少年ピンク(ピンクス)に助けられ、
彼の家に避難させてもらいます。
ところが、彼の母は二人をかくまったところで殺されます。
そして二人も程なく収容所で別れ別れに。
生き残ったセイは最後に握り合った手を忘れず、
ピンクのことを語りつごうと決意します。
戦争に対する使命感や嫌悪が鮮やかに描かれます。
実話の持つ力強さでしょう。
絵本ですが、内容的に小学校高学年にも難しかったようです。
でも、いつかもう少し大きくなって、もう一度再会してほしいと思いました。