異次元空間でしりとりしているような絵本「ままです すきです すてきです」を読んで以来、他にも楽しい絵本はないかなと探していたタイガー立石氏の復刻作品。世界中にある、へんに見えるけどやっぱりすてきな家々を紹介していきます。表紙のキノコ型の家は創造画だそうですが、アメリカに似たような家が実在するそうで、ゾウの形をしたホテルなんかは実際に見てみたいと惹かれました。ヨーロッパに多いという人の顔に見える家々は、何にでも愉しんでしまう気質の表れみたいなものを感じました。また、つみ木型の家や、かぶと虫型の家はこども達が喜びそうですね。本当にあるの?と驚く建造物がいっぱい出てきて、見ているだけで楽しいです。
一級建築士の資格を持つ青山邦彦さんの絵本「ドワーフじいさんのいえづくり」では、図面をおこして計算されたようなリアリティさがあります。また、軽部武宏さんの絵本「いいな いいな このおうち」は、“あるわけないよ”とツッコミたくなる究極の家々からどちらかを、苦渋の選択をして盛り上がれる楽しさがあります。
タイガー立石さんの作品からは、世界でたったひとりしかいないあなたが入る家に例えて、一人ひとりが個性を出して、愉快に人生を生きよう!という、前向きな温かいメッセージが溢れていますように感じました。