ハーウィツで検索していたら出てきた本で千葉茂樹さん訳だったので読んでみた本です。
読んでいて驚きました「雪の写真家ベントレー」が出てきたからです。
よく挿絵を見れば、「雪の写真家ベントレー」の挿絵を描いている方と同じだし、訳も同じ千葉茂樹さんではありませんか。
1910年の夏休み、12歳のドーシはバーモント州のジェリコで過ごすことになります。
ここにベントレーが住んでいたんですね。
といっても主人公ではなく、ドーシ。ニューヨークに住んでいるので田舎暮らしは初めてです。
都会と田舎暮らしの違い、ユダヤ教信者であることから食べられないものがあることなど。暮らしの中で出会う戸惑いと驚きなどが描き出されています。
時代設定が古いことから、出てくることも古めかしい感じがありますが、12歳の少女が感じることは今の子どもたちが共感できることもあるのではないかと思いました。
ドーシが田舎の豊かな食生活を感嘆するたびに、ドーシの都会での貧しい生活が浮かび上がってくる気がしました。
ドーシの場合は基金を受けて勉強していますが、いろいろな状況下で暮らしている子どもたちがいるということを知ることは、今後子どもたちが生きていく上で、他人を尊重しながら生きて行くことにつながっていくような気がしました。