この季節に出された作品ですから、怖いお話しかな?と思って読みましたが、深かった〜〜〜。
読む前に、小僧さんて早くから親元を離れ、お寺で修業をしていることを言い添えてから読んであげるのも良いかもしれません。
さて、泣き虫小僧さんが、和尚さんと「もう泣かない」と約束をしました。
ある日、ふもとの村へのお遣いの帰り道に、岩の隙間に挟まれた男の子を助け怪我の手当をし、背負ってとにかくお寺へ帰ることに、…。
ところが最悪の天候です。この辺りの描写が、読んでいてもドキドキします。
一人だとしても、泣き出しそうな状況なのに、男のため泣かずに頑張ります。
もうだめか〜?っていうところで出てきた男の子のお母さん。
このお母さんから、お礼にもらった玉に願を掛けようとするのですが、とっさに出た言葉が…。
あ〜〜〜〜もったいない。
最後に泣いた小僧さんの心中が切ないですね〜。
さすが御仏におつかいする身の和尚さんだけありますね。
わが子のように、小僧さんを大切に思っていてくれていました。
泣きたい時には泣いたって良い、立派なお坊さんになってくださいよ、小僧さん。