『シンデレラ』と異母姉妹のようなお話です。
父親が再婚した継母とその娘たちに虐げられて、灰まみれの生活をおくる灰かぶり。
シンデレラという名に比べて、なんともくすんだ名前でしょう。
小鳥たちや、実母の力を借りて育った木に助けられ、舞踏会に参加して王子様の心を射止めます。
この話では、ガラスの靴の代わりに金の靴が登場。
金の靴のピッタリと合う娘を王子様が捜し歩く構図。
『シンデレラ』があまりにも有名なために、その輝きに対して少しマイナーな感じは否めませんが、オットーさんの清楚な絵が気品を持たせているような感じがします。
『シンデレラ』には、グリム童話とペローの作品があるのですが、『灰かぶり』はグリムの『シンデレラ』と同じかもしれません。
可哀そうな灰かぶりに対して、憎たらしい継母と娘たちですが、考えると娘たちも少し可哀そうな気もします。
金の靴のサイズに足を合わせるために、足の指を切ったりかかとを切ったりと大変な思いをするのに、報われることはありませんでした。
あげくにはとに目をつつかれて失明してしまいます。
悪いのは父親かもしれません。
再婚したら、なぜか実の娘につらくあたる父親。
私はこんな父親にはなりたくない。
ン?
我が家には娘も、病に伏せる奥さんもいませんでした。