娘は、この本を開く前に、まず裏表紙の絵からおはなしの世界に入っていきます。木の実を3つも頭の上に積んでいる子(ねずみ)がいるとか、あの子は肩に背負って踊っているとか、お母さんにおんぶしているのは赤ちゃんだね、など、1匹1匹のねずみをよーく観察してから、ゆっくりと本をひっくり返します。穴の中でも、赤ちゃんはお母さんのおなかの上で眠っているとか、しっぽを引っ張ってる子がいるとか、逆立ちしてる子もいると、さらに観察は続きます。それだけでも、とても楽しい本です。そして、きつねのだんなが、「すてきなごちそう」に逃げられて、しょんぼりしている場面では、「きつねのあかちゃんも、おなかがすいてるんだね。きつねさんは、むしをさがしてたべればいいよ。そうすれば、おなかがいっぱいになるよ。」と、きつねのえさのことも気遣う娘。自然界のルールは厳しいけれど、他の生き物を敬い、思いやる心も培ってほしいな、と願っています。