「やさしいこころにはひびがはいっている」 みんなの声

紙の温度が伝わってくるような温か味のある絵本でした。作者が、著作活動の他に便箋、カード、ノート、布製品等の商品企画を手掛けているから温もりがこの絵本にも感じられるのだと思いました。白、黒、青の三色の色彩だけなのに紙の温度が、作者の物の対する情熱が伝わってくるから不思議です。三兄弟に愛用されていつまでも愛着が持たれて物を大切にする気持ちが感じられてとてもよかったです。「おかあさんは、このコップが大好きだったのよ。」と最高の誉め言葉を貰い、自分の子供へと受け継がれていつまでも輝いていられるのが、使って喜んでもらえるのがお互いに幸せだと思いました。

子ども達が小さかった頃はたくさん使われていたのに
大きくなったらしまいこまれて忘れられていたコップ達。
読みながら、娘がもっと小さかった頃使っていて、最近は
忘れていた器を思い出しました。使えなくなってしまったと
いうわけでは全くないのだから、もっともっと使おう！って
思いました。モノを大切に使い続けるっていうことは
生きてきた時間も大切にするっていうことなのだよなあ。
忘れられていたコップ達も、また小さな子ども達が集まった
せいで思い出してもらえてよかったなあと思います。

華やかで綺麗で、大事に棚に飾られて、自分たちは偉いんだと思っている食器たち。

対して、地味で目立たないけど、子供たちにいつも使ってもらえて幸せな食器たち。
ずっとこのままだと思っていたけど、だんだん子供たちが大きくなってくると環境が変わってきてしまい・・・。


読んでいて、自分が小さい頃からずっと使っているコップ、いつの間にか使わなくなってしまった物たちを思い出しました。
新しいものばかりにとびついて、すぐに古いものを忘れてしまう子供たちに読んでもらって、少しでも「大事に物を使う心」を見つけてもらえたらいいなと思います。