息子が学校で借りて来ました。
不思議なタイトルとほのぼのとしたイラストに惹かれて読んでみると、情感のあるお話でした。
かんこは、風助さんという不思議なおじいさんを拾ってきます。おじいさんが空き地の平たい石の上に座っていて足をくじいていたからです。
その日からその不思議なおじいさんは、かんこの家に居ついてしまうのです。
かんこの家では岩手に住む一人暮らしの祖父が亡くなったこともあり、その不思議な老人が祖父に重なったのかもしれませんね。
実家で同居ということが難しい時代、晩年はどうしても一人で暮らすということになってしまいます。
実際、私の母もそうでした。そんなことを重ねて読むと、尚更この老人のことがほおっておけなくなる家族の気持ちがわかる気がします。
この老人がどんな人であったのかは後半わかりますが、かんこの家で楽しく過ごせた時間があってよかったなあと思えました。
ほのぼのとした話の中に、しみじみとした切なさも同時に感じました。