読後にほんわり温かい気分になれる本です。
ぼくのお母さんと、よるくまのお母さん、それぞれにやさしくて包容力に溢れているからでしょうか。読みながら、自分の母親を思い出し、自分が子どもだった頃のことを思い出し、現在すぐ横にいる自分の子ども達のことを思いました。
目覚めたときにお母さんがいない、という不安な気持ちや、眠りに落ちるときにはお母さんの温かさに触れていたい、という子ども特有の甘えのような気持ちが肯定されて上手に描かれていると思います。『よる』や『くろ』という暗いモチーフに支配されながらも、この絵本が与えるやわらかさというのは、その点にある気がします。
子どもはお母さんに甘えたいもの。
それを改めて思い知ることが出来ただけでも、この本を読んでよかったと思います。ママにとってもすごくいい絵本です。