久し振りに本屋を徘徊していると、「あれ? これは息子の先生のお薦め本『チキン
マスク』の新しいやつじゃない?」と発見して、手に取りました。
チキンマスクは、何にも出来なくて自信喪失のぼくがマスクをかぶると色々出来る
ようになり、でも、こんなのぼくじゃない!と気付く話でしたが、こちらの話は、
自分を上手く表現できない、いわゆるコミュニケーションに問題のある子の話でした。
いつも悪たれ口をたたいてしまうサメマスク... でも、ようやくクラスメートに
仲間に入れてもらうことが出来たのに、わざとじゃないのに、そのボールを川に落と
してしまって、また悪たれ口をたたいてしまいます。でも、今回は、一生懸命、毎日
毎日、一人で失くしてしまったボールを捜します.... という話でした。
ストーリーとしては、よくある話です。でも、サメマスクの気持ちが読み手には
すごく伝わってくるので、“ああ! ボール、どうか見つかってくれ〜!”
とか、“ああ、カブトマスク、どうかサメマスクの気持ちを受けとめてやって!”
と、とにかく応援してしまっている自分がそこにいました。
とてもいい話だと思います。
蛇足ですが、作者の宇都木(現役の小学校の先生だそうです)さんは、このサメマスク
を先にこの世に出版させたかったそうです。きっと、すごく生徒によりそってくれる
先生なんだろうなぁ。是非、お会いしてみたいです。
小学生に是非、お薦めです。読んでみてください。