トーマとおかあさんは、ちいさな畑で野菜を作りながら暮らしています。ある日、おかあさんは病気になってしまいした。畑の野菜を売って薬を買いにいこうと思ったのですが、メロンがひとつしかありません。そこで、とんがり山の森の魔女に薬を作ってもらおうと出かけていきました。
少し、大きめの絵本で、畑や森の描写がとってもきれいです。魔女の家にいく途中の森の様子が、明るい森とは対照的で、ページをめくったとたん、違う世界へ引き込まれてしまいました。
やっと会えた魔女が、ちょっと変わった人で、人が困ったり悲しんだりするのを見るのが好きなんて、困ったお人です。トーマのお願いにも、すぐには聞き入れようともしないで、本当に困ったものです。
母親を思うひとすじの気持ちに、胸が熱くなりました。