最近図鑑が好きな息子。
昆虫図鑑を買う前に、この絵本の昆虫図鑑に出会いました。
得田之久さんのあとがきの感動し、購入しました。
得田さんのことは『ぼく、だんごむし』という絵本で知っており
絵本を読んで、とても素敵な作者さんだなと思っていました。
今回、あどがきを読んで、子どもたちと昆虫への愛情を感じました。
いろいろな昆虫を調べるという意味では、少し物足りないかもしれません。
モンシロチョウなども載っていませんでした。
メジャーな昆虫中心ではなく、マニアックな昆虫が普通に載っています。
けれど、流れがわかります。
四季という流れの中に、昆虫の話が成り立っています。
好きな食べ物の近くにいることが多かったりするという
当たり前のようだけれど、意外と知らないことが
やさしく書いてあります。
交尾などに関しても載っていました。
「あるものは数日、あるものは数か月で死んでしまう成虫にとって、交尾はとてもたいせつだ」
この一文を読んでグッときました。
大切なことも除かないでちゃんと書いてある。
流れがちゃんとあるんです。
この流れがこの絵本のよさだと思っています。
ページが少ないとか、載っている昆虫が少ないという理由で
却下しないでほしい絵本です。
索引もあり、そこに解説も載っています。
子どもたちが気になった時に、すぐに調べられるようにという
著者の愛情が詰まっている感じがしました。
絵もとても優しいタッチです。
なのに、デフォルメされていないところもいいです。
リアルな写真が苦手なお母さんも、この絵本なら大丈夫そうです。
パッと見た感じは地味な絵本ですが、読めば読むほどよさがわかる絵本です。
子供の成長に応じて、利用の仕方も変わっていくと思うので、手元に置いておきたい1冊だと思います。