3才の息子と読みました。
“ポレポレ”ってなんだ?と気になるタイトルですよね。
あわてんぼうのやぎくん、おちょうしもののはりねずみくん、しっかりもののぞうくんの3人組が「たかいたかいやま」に山登りに行くお話です。
登山バスに乗って登山口まで行き、登山者名簿に名前を書き、準備体操をする様子などがさり気なく描かれており、山登りの経験がない息子にはとても新鮮で、興味深いようです。
山に入ると、森林浴がとっても気持ちよさそう!
楽しくてつい駆け出そうとするはりねずみくんに、さるおじさんが『ポレポレやまのぼりだぜ』と声をかけてきます。
“ポレポレ”とは“ゆっくり”ってことなんですって!
森林を抜けると、傾斜のある草原が広がっています。
初心者コースはここまでで、ねずみ幼稚園の園児たちがお弁当を食べている姿がかわいらしい!
大荷物のやぎくんの足は早くも遅れてきていて心配になります。
『ポレポレ・・・、ポレポレ・・・』と一歩ずつ頑張って前に進むやぎくんを励ますぞうくん、優しいですね。
草原を乗り越えると、次は巨大な岩壁です!
弱音を吐いて座り込むやぎくんを励まし、荷物を全部持ってあげるぞうくん。優しいうえに力持ち!素敵〜!
そして圧巻は、足場も僅かな岩壁に貼りつきながら雲海を見下ろすシーン!
緊張感の中に、思わず「わぁ!」と息をのむ絶景です!
「これ、うみ?」と尋ねる息子に、「雲だよ!お空の雲より高い所まで登ってきたんだよ〜」と教えると、「すごいねー!」と目を丸くしていました。
ついに登頂。「ヤッホー」のやまびこが響き渡り、こちらの緊張も一気に緩みます。
さて、ここからはキャンプのお楽しみ。
ところがやぎくん、探し物が見つかりません。
リュックの中身を全部出して並べる様子にぞうくんもはりねずみくんも目が点!そりゃ重かったでしょう・・(笑)息子はその一つ一つを指さし確認し、「あった!」は一緒に読んで大喜びです。
他の登山者たちも集まってきて、みんなでやぎくんが作ったあったかスープを囲む姿、輪になって踊る姿、とっても楽しそう!
そしてテントに戻った3人、寝袋に入り、ほんわかとしたひと時を過ごします。友達っていいなぁ、と感じずにはいられない大好きなシーンです。
早く息子にもこんな体験をさせてあげたいな。
さて、朝が来て下山。また駆け出そうとするはりねずみくんに、ぞうくんが『ポレポレだよ』と言うと、息子も「ゆっくりね!」と笑っていました。
息子も私も大のお気に入りになったこの絵本。全て見開きで1枚の絵となっており、ダイナミックな構図で、あたかも自分も山登りをしたかのような満足感が得られます。
何度か読んだ後、息子はおばあちゃんに電話をかけて、「ポレポレやまのぼりに行きたいの」と誘っていました(笑)
もう少し体力がついたら行こうね、と約束しています。