南の島での突然の夕立ち。
日本の雨の降り方とは全く違う、スコールのように叩きつける豪雨が頭に浮かびます。
そんな夕立ちにあったずぶぬれのヤギが、オオカミの家で雨宿りさせてもらうお話。
オオカミとヤギの組み合わせというだけで緊張感が漂うのに、外は激しい夕立ち。
家の中に閉じ込められているような、なんだか追いつめられてるような気分になりますよね。
本を読み進めるうち、優しかったヤギの目が険しく鬼気迫るものに、強かったはずのオオカミがおびえた表情に――お互いの力関係がどんどん変化していくところがうまく表現されていて、すごいなあと思いました。
ヤギの歌を聞いたオオカミの慌てふためきぶりと、歌を歌っていくうちヤギの「あれっ、ぼくってこんなだったっけ??」という困惑ぶりが伝わっておかしかったです。
怖い目にあったオオカミが、今後夕立ちの時に他の動物を雨宿りさせてあげるのかどうか、ちょっと心配になってしまいました(笑)