このお話は再話です。
元々のお話は中国の明の時代の『蒲松齢(ホ ショウレイ)』という作家が書いた物語で、『聊斎志異(りょうさいいし)』という作品の中の1編です。
訳者の後書きによると、20年ほど前に中国の出版社がこの、『聊斎志異』からいくつかの作品を子ども向けの絵本として出版したそうです。
さて、このお話はパオアルという少年が自分の母親に取りついたキツネを倒すために奮闘する物語で、大きな立ち回りがあるわけではありませんが、知恵のある子どもならではの展開が面白く、読み手をハラハラさせます。
子どもに読み聞かせるにはやや長めな内容ですが、“悪者を子どもがやっつける”内容なので、
聞き手の子どもたちには楽しめると思います。
学校の読み聞かせなどでも、ぜひ使いところですが、
色使いが明るい割に遠目が利きづらく、1ページ1ページの文章量が多いので、あまり大勢いる大きなスペースでの読み聞かせには向かないかもしれません。
学校などで子どもたちに使う場合は、ブックトークの方が向いているかも。