「パンやのクルトンさん」 みんなの声

食べ物が出てくる絵本が大好きな息子。
「パンや」とタイトルにあったので、気に入るかなと思って図書館でたまたま手に取ったのですが。

あまりにインパクトのある絵に私が魅せられました！（笑）
可愛い、という感じの絵ではないのですが、色がカラフルで描写が細かくて。正直好きなタイプの絵ではないのにもかかわらず、気に入ってしまいました。

主人公のクルトンさん、パンを焼きながら街から街へと渡り歩いています。とある山まで来たときに、困っている動物達を助けるためにパンを焼いてあげるのですが・・・

焼きあがったあとのパンの山。ものすごいです（笑）。
息子も「すごいねーこのパン」と笑いながら読んでいました。お気に入りの1冊です。

最初表紙をみて、パンやのクルトンさんが青い目をしていたし、ちょっとロシアぽかったので、ロシアの民話か何かからとった話かと思ったら内容を読んでこれは違うと思いました。町の人達にパンを焼いてあげて、ことり、きつね、そしてくまにもパンを焼いてあげているのだけど、普通の作者だったらこんなことないよ〜とかこんな話めちゃくちゃだぁと作者自身がしばりをかけて、物語を下手にさせるのですが、この絵と話の内容でしばりをぶちやぶり、あっけらかんに吹き飛ばしているので、読んでいる方もあははと腹をかかえて笑えます。
絶版になっているのが寂しいです。こういう本こそ子供たちに読ませたいです。

６年前に娘が幼稚園でもらってきた、「こどものとも」の一冊です。娘、長男、次男と散々読んで、中はバラバラ。紛失していたページが最近出てきたので、また読んでみました。やっぱり子ども達は大喜びでした。

クルトンさんは、とっても腕の良い移動パン屋さん。今日もパン作りの材料を乗せたリヤカーを引いて、街に出かけます。途中越えた山で、小鳥やきつねやくまと出会い、巣や洋服や冬眠用のふとんまで、パンで作ってプレゼントします。でもね、あんまりパンがおいしそうなので、みんな巣も服もすぐに食べてしまいました。お話のなかでは、冬眠したはずのくまも、裏表紙ではパンのふとんをおいしそうに食べています。

とても楽しくてカラフルなお話。巣のパンや洋服のパンがとってもおしゃれ。それがページいっぱいに出てくるので、自分の好きな巣や洋服を探してみるのも楽しいです。

クルトンさんの帽子や靴もパンだったり、パン焼きかまどに足がついていたり、絵の中に遊び心もいっぱいです。バムケロシリーズがお気に入りの方は、この本も楽しいと思います。