むっつりねことぱっくりかいじゅうだけが登場するお話です。
ぱっくりかいじゅうはむっつりねこの居場所を次々と飲み込んでしまう巨大かいじゅう。
家も山も、そしておひさまも飲み込んでしまいました。
巨大かいじゅうの中でむっつりねこがにっこりねこに変わります。
巨大かいじゅうが飲み込んだものを吐き出して、めでたしめでたし…。
絵もお話もとてもシンプルで、子どもに伝わる作品です。
でも、作者の意図かどうかはさておいて、心理学的にはとても奥深い作品ではないかと思いました。
真っ黒の巨大かいじゅうは夜。
むっつりねこは今日の自分。
夜に飲み込まれて、夢の中で解放されて、笑顔を取り戻した自分。
かいじゅうに飲み込まれる恐怖と、すべてが元通りになって自分がホッとできるお話。
子どもたちをひきつける要素がそこにあるのではないかと思います。