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イクバルと仲間たち」 みんなの声

イクバルと仲間たち 作:スーザン・クークリン
訳:長野 徹 赤塚 きょう子
出版社:小峰書店 小峰書店の特集ページがあります!
税込価格:\1,760
発行日:2012年09月
ISBN:9784338155076
評価スコア 4.25
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  • イクバルの勇気

    児童労働という言葉にこれほどの過酷さがあることを知りませんでした。
    奴隷労働という言葉が死語でないことを知りました。
    債務労働って何でしょう。
    現代には有り得ないと思っていた、この実体が存続している場所があることを知って愕然とした私です。
    それだけに、児童解放のために立ち上がったイクバルの勇気には目を見張りました。
    イクバルの殺害がなければ、きっともっともっと活躍の場があったと思います。
    悲しくて怒りの込み上げてくる本でした。

    投稿日:2017/12/03

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  • 世界にはまだ子どもたちが労働している。

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子19歳、女の子14歳

    この本で取り上げられているのは4歳の時から、
    家族の借金のかたに児童労働をさせられていたパキスタンの少年「イクバル・マシー」くんです。

    世界はめまぐるしく動いていて、日々発展しています。
    そうした世界の動きの中で、今でもまだ発展途上国の貧しい国々の子どもたちは(生活をするためにやむおえなくした)親の借金の肩代わりに厳しい労働条件で、本の幼い子どもたちがほぼ一日中労働をさせられていることを知りました。
    そして、彼らのほとんどはその状況を「仕方ない」「当たり前のこと」もしくは、「働いて家族にお金を渡せるだけ幸せ」と考えているのです。

    イクバルを救ったのは「BLLF(債務労働解放戦線)」でした。
    パキスタン各地の救うべき労働者たちのためにいろいろな活動をしている組織です。イクバルはこの団体の集会を聞きに行き、その集会を行っていた主催者の(その後のイクバルの父のような存在になる)イーシャーン・ウラー・カーンに助けを求め、彼の働きで自由になることができました。

    この本では、労働をさせられていたイクバルやそのほかの子どもたちの話を取り上げつつ、自由になった後のイクバルがカーンと一緒に回った講演の内容が載っていました。

    まだ子どものイクバルが語っている内容なので、全体小学校高学年くらいの子ども達が読んでも十分理解できる内容で書かれています。

    そして、残念なことにイクバルは1995年、銃弾に倒れました。
    まだ13歳でした。
    この本を読んでも日本の子どもたちにはピンとこないかもしれませんが、こういう不当な労働が平気で行われている地域が世界にはあるんだということを頭の片隅において大人になってくれるといいなと、思います。

    投稿日:2014/08/19

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  • 債務労働をさせられている子どもたち

    パキスタンの工場で債務労働を強いられていたイクバルという少年が、自由を求めて立ち上がります。

    『イクバルの闘い』という児童書もすでに出版されているので、有名な実話であるようです。

    あとがきを読むと『イクバルの闘い』は実話を膨らませて書いてあるので、実際のイクバルとイクバルを助けようとした人々、イクバルに影響を受けた子どもたちという事実の方に目を向けて取材したのがこの本らしいことがわかりました。

    今の豊かな日本では考えられないことですが、貧しい後進国では児童が、親の背負った借金の肩代わりとして、売られるようにきつい労働につく場合があります。

    そのほとんどの子どもたちはそれを仕方がないと運命を甘んじて受け止めているというのか、教育を受けていないので自分の立場がおかしいことにも気づかずに労働を強いられているのです。

    1人の子どもの勇気がいろいろな人の思いを突き動かしていく、1人でも自分の境遇を変えていくことができる。

    実話だけに、その動きにはずっしりとした重みがありました。『イクバルの闘い』という本があるのは知っていましたが、実際には読んだことがなく、この本を読んで家に買ってあった『イクバルの闘い』を読んで、イクバルの不屈の精神に感動しました。

    投稿日:2013/03/12

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