トラウマを乗り越える1ステップ ファンタジー。過去の記憶と現実がゴッチャになります。
幼年童話という体裁をとりながら、父親の病死を少し乗り越える傷修復のお話とはシビア。
でも子どもをとりまく環境はシビアだものね。
父親云々でなくとも、物語を杖にしている子もいるだろうから、そういう子にあたって欲しいな。
父の死という、表面には出てこない傷を抱えた主人公の周りが優しくて安心する。もちろんチヤホヤ優しいのではなくて、もともと主人公を愛している優しさ。
友達との関係も良好で、そんななかで起こるファンタジー。
良いお話で、絵も大好きな画家さんだし、悪いところはないのですが、どこかしっくり堕ちなかった。ファンタジー部分の扱いが、はっきりしていない気がした。
てか、幼年童話を読む子どもには、少し難しいような。。。
本を読むのが嫌いな、小学校高学年や中学生が良いかもね。
一気に乗り越えるのではなく、ひとつ受け止められた、ってところがウソくさくならず良いな。