こぐまのくうが、綺麗な赤い花を見つけます。
仲良しのぴょんこちゃんにあげようと、茎を、こきっと折ったとたん、
後ろから悲しそうな声。
ぴょんこちゃんは、その赤い花が咲くのをずっと待っていたのです。
相手を思いやっていても、時としてそれがすれ違ったりすることがあります。
特に子どもは、上手く言葉にできませんから、
どうやって、自分の気持ちを相手に伝えたらいいのか難しいですよね。
くうとぴょんこちゃんの仲直りのきっかけをつくってくれたのは、
赤い花びらの妖精でした。
ふたりは、相手の気持ちを知りました。
そして、ふたりが会ったとき、名前を呼んだだけで、お互いの気持ちがわかりました。
「ごめんね。」と「ありがとう。」
私は、この部分が一番気に入っています。
そうそう、きつねたちのように、からかう子って必ずいますよね。
でも、やっぱり友だち。
一緒に遊ぶ姿を見てほっとしました。
ほんわかと温かくなるような黒井健さんの絵、
あまんきみこさんのファンタジーの世界、大好きです。