宮沢賢治のおはなしは結構読んできたと思っていたのに、このおはなしは知らなかったです。
全集とかに入れられていたら、あまり目を引くことのない短い作品ですが、、こうして絵本という媒体で、鮮やかに描いてもらうと、印象深くじっくり読むことができました。
降矢ななさんのイマジネーションすごいです。
語り部の蜂雀と聞き手の「ぼく」と、蜂雀の語りの中に登場するペムペルとネリの兄妹の世界観がものすごくわかりやすく描かれていました。
絵本のシーンの中ではどれも捨てがたいですが、家の中でペムペルとネリが歌っているのを蜂雀が窓からのぞいているところが一番好きです。
ジーンと物語が体の中にしみこんでくるような感じがありました。
こうしてみるとやっぱり宮沢賢治の描く物語は厚みが違うな〜と、改めて思いました。
とてもいいおはなしです。
小学校の高学年くらいのお子さんたちからぜひ手に取って読んでみてほしいです。