母も、編み物が得意で、なんでも編んで着せてくれました。
でも、毛糸のパンツだけはいやで、はきたくなかったです。
たろが、おかあさんの編んでくれたえりまきを、
風で飛ばしてしまい、寒い中、探し回ります。
私の毛糸のパンツも飛んでいかないかな、なんて思った自分が、
たろに申し訳ない気持ちになりました。
見つかった時のたろのはしゃぎように、我が事のように嬉しかったです。
お母さんが編んでくれた、帽子やマフラーや手袋をもっと大事にしようと
思いました。もちろん、パンツも。
そう思わせるために、母はこの絵本を買って来たのかもしれないと、
今読み返して、母の策略にまんまと乗せられたと気がつきました。