息子に読み聞かせようと、図書館で見つけて借りてきました。
自分が小さい頃にこのシリーズに出会えなかったのが惜しい!
ほんわか、ほのぼのした「たろ」シリーズの一冊です。
おかあさんが、ひつじさんの毛を赤く染めて、マフラーを編んでくれました。
大好きなおかあさんが編んでくれた大事なマフラー。とっても気に入っていたのに風に吹かれて飛んで行ってしまった!!たろとなーちゃんは、さまざまな動物に聞いて歩きながら一生懸命探します。
動物たちは、色んな場所で「あかいもの」を見たよ!と教えてくれます。
でもそれは、残念ながらマフラーではなく、山ぶどうの紅葉、ななかまどの実、きつつきの頭の赤。自然の中にも様々な赤色があることを発見できます。
ついに見つけたたろのマフラーですが、こうしくんが、自分の首に巻いていました。気に入ったものを、悪気はないんだけどついつい返したくなくて自分のものにしてしまいたい気持ちになっちゃうこと、幼い頃にはよくありがちな、そういった小さな失敗。子供の気持ちにも寄り添いつつ、優しく諭してくれています。
こうしくんのお母さんは、忙しくて自分では編んでやれないけれど、うらやましそうにしているこうしくんを不憫に思い、たろのお母さんに毛糸を渡して同じマフラーを編んでやってくれないか?と頼みます。私たちは、つい損得勘定で物事を考えがちですが、たろのお母さんはこころよく引き受け、余った毛糸でなーちゃんの分まで編んでくれました。お礼にもらったミルクは、あの後どうしたのかな?みんなが笑顔になれるお話でした。
様々なことを、さりげなく子供たちに教えてくれている、素敵な絵本です。