私の気持ちが解ってもらえない。
そのために「家出」した女の子の続編です。
両親に自分の気持ちを伝えるために手紙を書こうと思う女の子。
手紙を書こうと思うのだけれど、家の中でも、人が見ているところでも、手紙は書けないのです。
ここまで追い詰められてしまった女の子の心中を考えると、痛々しさに心痛みます。
裏扉に書かれた手紙を読むと、あまりにも「たわいのない」気持ちを伝えるために、これほど女の子が苦しんでいることに、とても複雑な思いになってしまいました。
ただ、昔のようにそばにいてほしい、遊んでほしい、相手にしてほしい。
子どもにとっては当たり前の感情。
親にとっては当たり前のことではありませんか。
女の子が疎外感を覚えたのは何故?
親との距離感に苦しむのは何故?
どんな親なのでしょうか?
この絵本を読むと、多分ごく普通の親なのだと思います。
ごく普通だけれど、どこかですれ違ってしまったふれあいが、気が付けば見えなくなるほどに離れてしまったレールなのでしょう。
ごく普通だけれど、女の子の気持ちを受け止めるゆとり、女の子に安心感を持たせる包容力に問題があったのでしょう。
子どもをここまで追い詰めてはいけない。
手紙を書こうなどと思わなくなったら、もう子どもと心のふれあいを回復させるのは難しい。
これは、親へのメッセージです。
なんだか、わが身を振り返って、考え込んでしまいました。