コラージュがとても美しい、スタイリッシュな本(お洒落だけれど冷たい感じはまったくしません)。
そのセンスのよさで買ってしまったのだけれど、
ストーリーも、家族のよさをさりげなく描いてあり、ほのぼのして、子どもに読むのはとてもよかったです。
おうさまがおひめさまと結婚する前の時代はページの地として黒を使用し、
結婚してからはカラフルな地となり、
とても効果的に美しく、おうさまの気持ちが表わされています。
この本は、年齢に応じたいろいろな読み方、会話ができます。
息子が1歳のときから読み始めたのですが(1歳前半だとストーリーを追うのには若干早く、絵をみて話すという感じでした)、2歳の今でも、そしてこれからもまだまだ楽しく読めそうです。
たとえば、大きな食卓にはいろいろなお皿が乗っているので、「にんじんがあるね」とか「お寿司だね」とか。
それから、おうさまとおひめさまには、子どもが10人生まれるのですが、
そこで使われる色、数字などを息子に教えたり、「この子は何をしているの?」とか、「3番目の子はどこにいる?」とか、話題には事欠きません。
今のところ、私は、三浦太郎さんの本では、この本が一番好きです。
赤ちゃんを対象に絵本を作ることが多かった三浦さんにしては、読み手の対象年齢が少し上がったという感じ。
シリーズが3作続くということを聞いたのですが(「おおきなおひめさま」は出版されました、、まだちゃんと読んでいませんが)、それも期待します。