「かもつれっしゃのワムくん」 ２歳のお子さんに読んだ みんなの声

専門用語が多くて読みにくいなぁと思っていたのですが、繰り返し読んでいるうちにワムくんに感情移入して楽しくなりました。

何よりもイラストが素晴らしい。
横溝さんのイラストは、いつものりものだけでなくて花や昆虫などが描きこまれているのですが、この作品は特に素晴らしい！
ついついお花に目を奪われます。

ぬきたさんはどうして目の周りが黒いのかなぁと思っていたのですが、つねきさんの歌を読んではっと気が付きました。
こういう大人にしかわからないネタも面白いですね。

電車が大好きな子にはとってもいいですよ。
電車の型式とかがでてくるので２歳の息子にはちょっと難しいかとおもったのですが、夢中になっていました。不思議です。
数字の語呂合わせはやはり高度で楽しめているようすは一切なかったのですが（むしろそれに気づいていない）、駅から駅へというワクワクがたまらない感じです。

水の中のシーンでは「どうしよう…」と心配そうに絵本を覗き込んでました。最後はよかったぁと安堵です。

2歳9ヶ月の息子に読んでやりました。電車好きなのですが、貨物列車にも興味があるので読んでみました。ところが、貨物列車といっても有蓋貨車が主人公なのでとても地味です。顔らしい顔もないので、「ワムくん」といっても有蓋貨車の識別番号から採っただけなんだ、とちょっと落胆。ストーリーでも、いろんな貨車がでてきますが、識別番号から強引に名前を作り出しただけで、こんなに名前があるのにただの通りすがりのキャラクターばかり。時間をかけて息子に丁寧に教えてあげる価値もありません。

そして、もともとこのワムくんがいまにもスクラップされそうなおんぼろ貨車というところからスタートしているので、あまり明るい話題に向いていかないな、というのがわかります。色調も全体的に茶色と黄色ベース。前向きなところも見られません。案の定、スクラップじゃなくて廃車か・・・と思われるストーリー展開に読み手も引き気味。最後もなんだか尻切れトンボ。なにが伝えたかったのだろう？とこちらも困ってしまいました。とにかく読み抜けるのがせいいっぱい。息子も？？？が飛び交っていました。

貨車が好きな子には面白いかもしれませんが、ストーリーとしてはイマイチだと思うので、あまり期待しないほうがいいかもしれません。