この子は、やはり3歳くらいでしょうか?
「やだ!○○だもん!!!」
毎日のように息子から聞く言葉。
「しょうがないわねぇ、もういっかい(もういっこ)だけよ、して!!!」
私があまりにも頻繁に言うものだから、「しょうがないわねぇ〜」に始まる言葉を言わせるのが、息子にとってまるで魔法の呪文か何かのように、なんでも聞いてもらえる最後通牒になっている。。。
寝る前の絵本、もう一回は我が家の場合、シリーズ総出作戦で、何冊もあるのに全部読むまでおさまらないパターンにあてはまるのですが。
終わるまで寝かせてもらえない、眠い時のあのつらさ。。。
朝ごはん、「ぼくはチョコレートホットケーキ(蒸しパン)がいい!」
毎朝のように最近要求します。
「ないの」といっても、執拗に、どこにそんな集中力があるかというほど繰り返す。
朝から、疲れる。。。
ヨーグルト、ひっくり返されたお母さんの気持ち、よくわかります。
だけど、読みながら思いました。
ああ、私は今、毎日絵本の中にいる日常の幸せを味わっているんだな。
1歩下がってみれば、「やんちゃっこ」とはいえ、まだあどけない、小さな子どもの、ほのぼのとした日常。
ずっと、絵本の中の世界に行ってみたい、と思い続けていたけど、絵本の中の世界は、必ずしも別世界でなくても、読んでいるだけで気持ちがほころぶ、ほっこりした世界でもまたある。
子育てが一段落する何年か先には、こんな場面を懐かしく思い、こういう絵本を微笑みながら読む日が来るのかと思うと、今しか味わえない、このわがまま時代の息子とのかけがえのない時間を、もっと堪能しなくては、と、私たち親子の鏡のように不思議にリアルに迫ってくるこの絵本ワールドに教わりました。
ほかの皆さんの感想にも、「我が家と同じ」とあったので、同じ状況の読者すべてにそう思わせるこの絵本の力はすごいと思いました。
いつの日か、息子と絵本を読みながら寝ることもなくなる。
いつの日か、息子と一緒にお風呂にはいることもなくなる。
いつの日か、毎朝息子に朝ごはんを用意する日もなくなる。
等身大を描くという、シンプルに見えて実はとても難しいことを、難なくやってのけて見せてくれる独特の力を持つ「やんちゃっこ」ワールド、いつの日か、今現在のこんな日常を忘れてしまわないために、手元に大切に置いておきたい一冊だと思いました。