ベラルーシのお話を読むのは初めてのことですが、民族的には、夫の祖国に非常に近い国のお話で、興味深く読みました。うちでは、ちょうど数日前に、おなじく「こどものとも」の「こしおれすずめ」という日本の昔話を読んだばかりでしたので、正直者のおばあさん(「きんのねこ」のほうは老夫婦)と、欲張りないじわるばあさん(隣の夫婦)という設定と、その結末の対比がおもしろく、東西を問わず、世界中で似通った話が語り継がれていることに、昔話のすばらしさを再認識する思いでした。昔話のよさというのは、子どもの心にもストレートに伝わるところだと思います。娘も、この本を読んで、「欲張り」という言葉と、その意味も知り、いつも娘に対して、「自分からプレゼントをほしいと求めたり、何かもらっても、こんなものつまらない、とか、もっとほしい、なんて言わないで、どんなものでも、うれしいな、ありがとう、という気持ちで、大切にするんだよ」と言っていることとつながったようで、私がくどくどと口をすっぱくして言うよりもインパクトがあったみたいでした!お話の最後に、「もっと大きなお屋敷をくれ」と求めた欲張り夫婦の家が消え、粗末な小屋になってしまうのですが、娘は、「こしおれすずめずめ」のラストシーンと結び付けたのか、「欲張りな人は、シロアリさんがいっぱい来て、おうちも食べちゃうよね!」と言ったのには、笑ってしまいました。