この絵本はこどものころに家にあって、「怖かった絵本ベスト5」に
入ってた1冊です。
蕗の中に顔がたくさんあるページが何故だかとても怖くて・・・
そして夜の山に一人で登るというシチュエーションも怖かったんだと
思います。(ふきちゃん、勇気ありますよね・・)
それで何十年かぶりに息子と読んでみようと、借りてきました。
息子・・・「こ、こわいっ・・!」
全く同じ箇所に同じ反応でした。
なんとなく嬉しかったです。笑
でもこんなにも記憶にぐっと刻まれている理由はなんなのでしょうね。
この絵本の、夜の色合いや、冬山の色、土の色。
そしてふきちゃんから見える世界の不思議さを、
大人の視線ではなく、どこまでもふきちゃんの目で描かれているからかな・・
と、思いました。
描かれた物語は不思議だけど、なにかリアルに迫ってくるんです。
作者の田島さんは、子供のこころを持ったまま大人になった人かなぁと
感じました。
生々しくみずみずしい子供の世界の感触を描いた絵本・・・
という感想をもちました。