秋の夜、窓から満月を見上げて、空を飛ぶ夢に思いをはせていた娘に、「ぴったりのお話見つけた!」と、今夜の1冊に選んだ絵本です。
ちいさいねずみが月を見ながら言います。「お月さん、あんたは、チーズでしょ。」 もう最初のセリフから、娘はくすくす笑って、わくわくした表情で、お月様とねずみを見つめています。「お月さんは、ちんがり わらっていた」 娘は、「ちんがり」の表現が可笑しくて、またけたけた笑いました。
ちいさいねずみの、壮大な夢。子どもの純粋な夢をそのまま絵に描いたような、かわいらしい物語なのに、本当に宇宙を駆け巡るようなスケールの大きさを感じます。さすがは、「ばばばあちゃん」や「せんたくかあちゃん」のさとうわきこさんですね!!
娘にも、「はしごを架けたらお月様に届くかなあ?」と聞いてみると、「お空を飛べば、届くんじゃない? でも、どうやって、お月様の中に入ればいいの?」と、素直な子どもらしい疑問が返ってきました。そして、最後に、ちいさいねずみが家族そろってお月様を見上げる場面で、突然、「マドレーヌみたい!」と叫んだ娘。・・・「だってマドレーヌも、12人いっしょでしょ? 犬も12匹いるし。」 そうだね!
このお話を読んでから、ますますお月様が身近な存在になったようで、今日も、夕方に、庭の花の水遣りをしながら、「お月様は、あのお山にいるのかなあ? Jも行ってみたいなあ、あのお山。でも、今はまだ夕方だから、お月様はいないかな?」と、すっかりお話の世界に入り込んで、ちいさいねずみと同じ気持ちになっている様子でした。