2003年度のコールデコット賞受賞作品。
エリック・ローマンは、1999年度にも「タイムフライズ」で、コールデコット賞オナー賞を受賞しています。
何と言っても、版画のような力強い黒枠でかたどられた絵が、とても魅力的。
動物が沢山登場するのですが、その表情が豊かなので魅入られるお子さんも多いこと間違いないと思います。
お話は、ネズミくんのところに、乗ることのできる飛行機のプレゼントが届くシーンから始まります。
隣には、ウサギさんがいます。
ネズミくんが乗った飛行機を、ウサギさんが飛ばすのですが、勢い余ってネズミくんは落下し、飛行機は木に引っかかってしまうのです。
ウサギさんは、木に引っかかった飛行機を取ろうと動物達を連れてきて、肩車していきます。
そのシーンは、絵本を縦にして描いているのですが、なかなかのもの。
縦を活かす絵本は多いですが、これは、意外性という点では秀逸です。
オチも納得もの。
ただ、ストーリー展開に邦訳がついていっていない感があります。
英語の雰囲気を邦訳し難い文だったのではないでしょうか?
文章は無くてストーリー展開は充分かるので、英文のまま邦訳しなくて良かったかも知れません。
絵で楽しめる作品としてオススメします。