おぼうさんの描く絵が、本物になって、いろんな困難を乗り越えるというお話なら、なんだか日本昔話にありそうな感じですが、この絵本では、たこがおぼうさんの相棒?!になっているのが、笑いをさそいます。おぼうさんとタコのつるつるしてるところが似てるという発想から、できたお話なのかしら・・・と勝手に想像してしまいました(笑)
それでも内容は、悪いおおだこに連れ去られた、たこきちのお母さんと兄弟たちを救いに行くという、笑いの要素はなく、おぼうさんが、ひたすら筆で描く絵で、悪いおおだこと戦う、ヒヤヒヤドキドキの展開で、すっかりお話にひきこまれてしまいました。
おぼうさんが墨で描く絵は、とても趣があり、屏風絵のようで、絵本全体を通しても、黒や紫といった、渋めの色がメインになっているので、落ち着いた印象です。
最後は、またおぼうさんの旅が続く・・・となっていますが、同時に、おぼうさんシリーズとして、次回作があったらぜひ読んでみたいです。