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この世でいちばん すばらしい馬」 6歳のお子さんに読んだ みんなの声

この世でいちばん すばらしい馬 作・絵:チェン・ジャンホン
訳:平岡 敦
出版社:徳間書店 徳間書店の特集ページがあります!
税込価格:\2,090
発行日:2008年12月
ISBN:9784198626600
評価スコア 4.9
評価ランキング 9
みんなの声 総数 28
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6歳のお子さんに読んだ みんなの声から

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  • 期待通りの作品

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子12歳、男の子6歳

    「ウェン王子とトラ」がつとに有名なチェン・ジャンホンの作品。
    2004年の作品で2008年の邦訳ですから、実は「ウェン王子とトラ」の1年前の作品ということになります。
    あの名作の作者の作品なので、期待をもって読みましが、結論からいくと期待通りです。

    チェン・ジャンホンは、中国生まれでパリ在中。
    今回の作品の主人公あるハン・ガンは、1200年前以上の中国に実在した画家ですが、この作品は、ハン・ガンと同じ手法で絹地に墨と絵の具でかいたものです。

    ハン・ガンは素晴らしい馬の絵で知られていますが、この作品はそれを題材に創作したもの。
    ハン・ガンの描く馬の絵は、あまりに生き生きしているんので、生きて絵から飛び出すという噂がありました。
    1人の武将が、その噂を聞き、戦のためにこの世で一番、気性が激しく勇敢で力の強い馬を描いてくれと頼みます。
    そして、何と馬は絵から飛び出し戦に臨むことになるのです。

    絵から生きた馬が飛び出すという発想は、日本人に馴染むものなので、ここまでは予測できる内容です。
    チェン・ジャンホンが凄いのは、ここから。
    その馬が戦いの悲惨さを目の当たりにして、涙を流してからエンディングまでのストーリーは、心の琴線に触れるもの。
    見開きで大きく描かれた馬が涙する絵は、圧倒的存在感があって、その悲しみの深さが手にとるように分かるものです。

    良く構成されたストーリーに加えて、大型絵本の見開きのページを一面に使用した躍動感溢れる絵は、正に絵本の醍醐味と呼ぶに相応しいもの。
    年長への読み聞かせ、あるいは、小学校低学年生が読んで欲しい一冊です。
    こうした心に残る作品はなかなか出せないものだと思いますが、チェン・ジャンホンの次回作が本当に待ち遠しいです。

    投稿日:2010/10/09

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