変わったタイトルだなぁと思ってた。
そんな時、サークルの仲間が、
「この絵本、面白いよ。子どもたちにおおうけだった。」
と言って読んでくれた。
表うら、表紙全体に描かれたトラ。
草の上に両足あげて寝転んでいる姿は、
タイトルにあるように、じゅうたんのまねをしているのだろうか。
なんか、話を聞く前から、トラの滑稽な姿に思わず笑ってしまった。
昔、インドのジャングルに、すっかり歳をとったトラが住んでいた。
骨と皮ばかりにやせてしまったトラ。
王さまの宮殿の庭に、トラのじゅうたんが干されているのを見つけ、
ある名案を思いつく。
それはなんと、トラの毛皮のじゅうたんになりすますというもの。
はたして上手くいくのだろうかと、身を乗り出して聞いた。
数々のハプニングをものともせず、ひたすらじゅうたんになりきるトラ。
可哀想なくらいの仕打ちに、何度、笑ったか。
滑稽ではあるが、しかし、なんて忍耐強いトラだろう。
ばれそうになってきたとき、もう、これで終わりか・・・
誰もがそう思うに違いない。
しかし、後半の展開に、予想もしない結果が待っていた。
我慢し続けたトラが、幸せを手に入れた瞬間だ。
ハッピーなラストに、拍手!
ちょっとコミカルで笑いを誘いそうな絵と、
滑稽なお話がぴったりなこの絵本は、
小さい子から大きな子まで、いろんな年齢で楽しめそうだ。