9つのお話からなる幼年童話ですが、「ぐりとぐら」をはじめ、「三つ子のこぶた」や、「うさぎのギック」と「ゆうじくん」も登場します。
<さちこちゃん>
さちこちゃんは、チューリップ保育園、ばら組の女の子。「いやいやえん」の主人公、しげるが通う保育園ですね。門からいっしょに出てきたのは、ほし組のみつこ。来年1年生です。(娘は、「Jは、もう1年生だも〜ん!」と、威張っています!) 速く歩けずに、みつこにおいて行かれ、泣きべそをかくさちこに、「わたしがいっしょにいってあげましょう」と、おばさんが声をかけてくれました。さあ、このおばさんは、誰でしょう?
2人の「帰り道」が、ほのぼのとしていて、とっても楽しいんです。中でも、森の場面は、とりわけおもしろく、大きな花束を抱えて戻ってきたさちこに、娘もふふっとふき出していました。
最後のページにあった地図を見ながら、「ほらね、畑のそばを通って、ここの橋を渡ったでしょ? それから、森を通って、アパートの前に出て、ここがマーケット・・・」と、指でなぞりながら、楽しんでいました。(ちゃんとストーリーが頭に入っていて、行き順まで覚えていたんですね!)
<おひさまこうえん>
これは、「たからさがし」の続編のようなお話です。ゆうじとギックは、今日もライバル心を燃やしながら(?)いろんな競争をしています。「たからさがし」を読んだ頃、3歳だった娘は、一年生になりました。なつかしいような、きのうと同じ今日を生きているゆうじとギックがうらやましいような・・・。
ゆうじとギックは、<ゆきだるま>のお話にも登場します。冬が楽しみになるような素敵なお話。こんなふうにゆきだるまといっしょに遊べたらいいですね。
<もんたのなつやすみ>
このお話を読んで、「くんちゃんのだいりょこう」を思い出しました。空想だけで、心が満たされる「子どもの世界」のお話。夏休みだからと言って、何も特別なところへ遠出する必要もないんですよね。子どもの想像力さえあれば・・・。
<くまのたんじょうび>
とっても愉快なお話で、3歳くらいから楽しめそうです。いろんなものが次から次へと飛んで来て、それを順々に追いかける動物たち・・・。娘は、アコーディオンが、「たらーら たらーら ぶーか ぶーか」と、歌いながら飛んで来るのが面白かったようで、くすくす笑っていました。 そして、小さなくまが、生まれて初めて、とても大きな声で言う場面・・・「きょうは、ぼくのたんじょうび!」「ケーキをたべに きてください。」・・・森中ではなく、町中に響き渡るような声で(!)娘が読んでくれました。
他にも楽しいお話がいっぱいです。