「トラネコとクロネコ」 ７歳のお子さんに読んだ みんなの声

娘が、「『にゃーご』だ！！」
と言うので見てみたら、ほんとうだ。
でも、タイトルは違う。
どれどれ？と思って中身をめくると、
友達がテーマのお話でした。
トラネコとクロネコが自慢しあって
口げんかして、最後は…というストーリーです。
子どもたちがやりそうな口げんかで、
身近に感じたようです。
にゃーごの続編とかそういうことではないのですが、
友達＝仲良しっていいなあって思える絵本でした。

トラネコのたまと、クロネコのブルースはよくケンカしてはりあっています。

自分の名前がかっこいいとか。
たまのほうが髭が長いとか。
ブルースのほうがしっぽが長いとか。

そのうち、お互いをけなしていきます。

ブルースのにゃんにゃんて鳴き声は変だとか。
たまはねずみがこわいとか。
ブルースは魚が嫌いとか。
たまは木登りが怖いとか。

でも、かけっこ競争して転んだたまを、一生懸命、ブルースが背負って、おいしゃさんにみせようとします。

友情っていいなあと思える作品でした。

ちなみに、二匹がケンカしたのと同じように、ねずみが桃を自分のものだと主張するところが、娘にはリンクしていて面白かったようです。

本当は仲良しなんだけど、仲良しだからこそ張り合ったり、言い争いになったりすることって、よくわかります。
でも、それだけ自分をぶつけられるトラネコとクロネコは名コンビです。
ちょっとハラハラするところもありましたが、やっぱり収まるところに収まりました。
同じことをやってるネズミを見たら、笑ってしまった二人は、仲のいい似た者同士でした。

宮西達也さんの絵本は読んでいて安心感があります。
きっとハッピーに終わるのだろうなって思うからです。
この絵本は、トラネコとクロネコの意地の張り合いの
物語。お互いに負けず嫌いなのでしょうね（笑）。
ちびっこ達の毎日でもよく見る光景ですので（特に
男子は！）、読んでいて共感する子どもも多いのでは
ないかしら？
娘はひとりっこのせいか元々の性格のせいか、ちいとも
負けず嫌いではないので「純粋に物語として」楽しんで
いたように思います。