大どろぼうホッツェンプロッツが脱走ではなくて、出所したというのがおばあさん同様、俄かには信じられませんでした。
それにしても、今までホッツェンプロッツに会うたびに失神していただけの、おばあさんがホッツェンプロッツを機転でだましてしまうところに、成長ぶりを感じました。
おばあさんも、なかなかやるなと思って嬉しくなりました。
今まで、カスパールとゼッペルとホッツェンプロッツの丁々発止の戦いぶりがおもしろかったのですが、それが今回見られなかったのが、息子と私にとっては、ちょっと物足りなかった気がします。
このまま延々と悪者ホッツェンプロッツでいてほしいと思うのは、私たち親子だけでしょうか。
読み終わって、山脇さんの大どろぼうシリーズがこの作品の影響を受けていることを感じました。
とても意外な展開でしたが、飽きさせずに最後まで読者を引き込んでいく力量は感じました。
最終巻らしく一巻目の内容にも少し触れた作り方がしてあるのは、よかったです。
プロイスラーの作品は他にもあるようですから、続けて読んでいきたいと思います。