夏の終わりごろの小学生、いっちゃんのお話。
レビューを見て、「万引き」がテーマだと知って
これは今読んでおいたほうがと借りてきました。
文具屋はしもとで、「こくご」のノートを買うつもりだったのに
なぜだか、おばちゃんが電話で話している姿を見ていたら・・・
持っていた消しゴムを欲しくもないのにポケットへ入れてしまった。
それから、「盗んでしまった」ことで
おばちゃんの顔も見られないし、妹にも意地悪をしてしまう。
セミとりしたら、セミの羽をむしってしまうし。
どうしよう、どうしよう。どうしたら・・・という
いっちゃんの葛藤がよく分ってドキドキです。
消しゴムをかえしたい かえしたくても かえせない
こわくて、はずかしくて、かえせない
どうなるのかなと心配していたのですが、
いっちゃんは「ぼくはどんどん悪い人間になっていく、
みんなからも嫌われてしまう、そんなの いやだ」と
お母さんに本当のことを話してくれました。
「これ・・・ぬすんだ・・・」
と告白したいっちゃんをお母さんが
「もどしに行って、ちゃんとあやまろうね」と
ぎゅっと抱きしめてくれました。
もう、なんだか兄ちゃんがやらかしたみたいになって
気がついたら泣いてました。
子供が小さいうちだったら思わなかったかもしれないけど、
小学生になって、「こういうことはいつかある」かもしれない。
もしも、兄ちゃんが「ぬすんだ」と告白したら、
私もぎゅっと抱きしめてあげられるかなぁ。
この気持ちを忘れないように、時々は私のために読まなくてはと
思いました。
兄ちゃん、「おもしろかった」って言っていたけれど
なにかを感じてくれたんじゃないかな〜って期待してます。
でも、「ぬすんだ」らダメよぉ〜!!