チェコスロバキア時代の作品です。
絵を担当のズデネック・ミレルは、プラハ近郊クラノドーに生まれ、プラハ美術工芸大学で学んでいる途中第二次世界大戦の為閉校になりアニメーターとして働き出した人です。
1957年に誕生した国民的キャラクター・クルテク。
クルテクとはチェコ語で”もぐら”という意味。
「もぐらとずぼん」は、このクルテクシリーズの中の一作品です。
こちらはアニメーションもDVD化されており、ロングセラーの作品です。
「ペレのあたらしいふく」のもぐらくん版のように思いました。
土の中で、宝物を見つけたもぐらが、物干しに干している大きな大きなポケットのついているズボンを目にし、自分もあんなポケットのついたズボンが欲しいと、いろいろな動物に相談を持ちかけ、亜麻の花に素敵な方法を教えられ・・・。
亜麻を育て引き抜き洗い乾かし茎を折り曲げ、そして梳きます。
さらに、糸紬、染色・機織り・裁断・縫製と長〜い工程をたくさんの協力者に力を借りて、根気強く成し遂げるもぐらくん。
キャラクター的には、泣き虫だというけれど、最後まであきらめないところが彼の魅力的なところなんでしょうか。
結構長めなお話ですが、最後に大きなポケットのついた完成品を見ると、よかったよかったっていう気持ちになります。