原爆ドームがどのように作られたのか、どんな気持ちで
建てられたのか、出来上がったときの様子を描かれた
作品だと思っていました。
建てられたばかりのドームの中で人々が活気立ち、生命力が
あふれている。それを見守るとても幸せなドーム
ところが昭和20年.....その幸せは終わってしまう。
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というドームからみた反戦についてのお話と思っていたのですが、
途中からドームの月日が流れて、つぎは原発の話へつながります。
ちっちゃいつぶつぶのウランがみえなくても自然や人々を蝕む巨大な力を
もっていること。それは膨大な時間をかけないとなくならないこと。
原発についてをドームが語る絵本です。反戦をうったえる絵本では
ないストーリーです。
最後に作者が「ドームの目で世界をみつめること」というタイトルで
あとがきが書かれています。このあとがきはウランについてさらに詳しく
説明がされています。大人はそれとあわせて読んだ方がいいかもしれません。
原発の絵本だとわかって読めば、それを今私たちは知らなければいけないこと、
そしてそれは子供にも教える必要があるということがよくわかる科学絵本です。