とっても可愛らしい絵にまず魅了されてしまいました。こんなにペンギンの赤ちゃんを可愛らしく、ふわふわっとした優しい感じで描けるのはやっぱり刀根さんだけかも、って思いました。
本当に今までの絵本の感じとはちょっと違う絵でしたが、色鉛筆でこんなに素敵な絵が描けるんだ、とすごく感動してしまいました。
子供もククーを見て可愛い!と大はしゃぎでした。こんな可愛らしいぬいぐるみがあったら良いなあ、と言っていました。本当に絵が何とも言えなく素敵で、親子で見入ってしまいました。
実はそんなうちの子も、赤ちゃんが生まれてからいつも赤ちゃんに居場所をとられている気がしているみたいで、この本を初めて読んだ時には娘の気持ちがすごく伝わってくる気がしました。いつも私に、「ママは私より赤ちゃんのことばかり」と言っているのですが、確かに赤ちゃんが生まれてから娘に構ってあげられる時間が少なくなってさみしい思いをさせているようになってしまった気がしています。
ただ、赤ちゃんには手が掛かってしまうのでどうしても上の子にはそんな風に思われてしまうのかもしれないのですが、親としては二人共同じように可愛いし、上の子のことも今までどおり大好きなのでこの絵本を通じて何か私の気持ちも感じて欲しいな、と思いました。
親子ってなかなか思っていることを伝えてもなかなかうまく伝わらず関係がギクシャクしてしまったりすることも有ると思うのですが、そういう時にこのような絵本を読んであげることで子供に親の気持ちが少しでも伝わってくれたら良いな、と思いました。
ククーが毛布にくるまって卵のように丸くなっている時の気持ち、ククーが居場所を取られたように思って寂しくなっている気持ち、ククーがママー、パパー、と最後に走って抱きついて行っている時の気持ちが、とても絵の表情や感じなどから読み取れてすごく伝わってきました。
ペンギンでも親は親です。子供を想う気持ちは動物も人間もきっと変わらないと思いました。とても素晴らしい絵とともに、親子の愛をたっぷりと感じられる、素晴らしい1冊だと思いました。読み終えるとすごく胸が熱くなる気がして、私もこれからはもっと上の子にも時間を作ることを意識して生活しよう、と思いました。
とても素敵な絵本なのでプレゼントに最適だと思います。また、出産して上の子に兄弟が出来て私のように上の子が寂しがっているような人にはぜひこの本を上の子に読んであげて欲しいな、と思いました。