転校生に対する、いじめ、無視の世界。
転校生のマニは徹底的なシカトの輪に囲まれました。
それでも、一生懸命仲間になろうとするマニの健気さが、まずは心にズキンと突き刺さりました。
マニは、ついに孤立を認め、自分の世界に入っていった後、学校を休み、転向していってしまいました。
残された子どもたちに対して行われた「やさしさ」の授業。
「ひとりひとりのやさしさがさざ波のように世界に広がっていくのです。」
この一言がまたグサリと来ました。
思い出した「やさしさ」を語る子どもたちの中で、それができないクローイ。
クローイが「やさしさ」を渡したいマニは、自分の知らない世界に行ってしまったのです。
マニを無視し続けたクローイの罪悪感が、私の心を包みました。
解放されることのない罪悪感。
マニとクローイとどちらがつらいのだろうか?
でも、二人は永久に溝を埋めることができないのです。
これは辛いですよね。
二人はきっと心の傷を抱えたまま成長していくのです。
クローイの苦しさと、先生の授業の素晴らしさが都留として、心に刻まれました。