何から何まで驚きと感動の絵本です。
小学校3年生が書いた作文が基になっているとは思えない、明確さ、観察力、主張があって、しかもこのお話の主人公の海音ちゃんは、難病と闘い続けている闘病者本人なのです。
不安、孤独感、家族への申し訳なさを常に抱えながら、この作品ができたのは作文から2年後です。
その間、海音ちゃんの心はぶれずに前向きなのでしょう。
二平方メートルの世界が、区画されたベット空間だとわかった時、
悲しい内容を想像しました。
書かれていることは、健常の自分たちが経験することのない、厳しい世界であるには違いありません。
決して、病状が良くなったということでもなく、むしろ海音ちうゃんは来年に長期入院を控えているのです。
でも、オーバーテーブルの裏に書かれた、多くの病人たちのメッセージが海音ちゃんを勇気づけたように、私たちの方が、海音ちゃんの決意に勇気づけらたように思います。
この絵本の感想というよりも、海音ちゃんにエールを送りたいと思います。
中学生になった海音ちゃんに会いたいです。