キング牧師の演説を英語教材の中で聞いたことがあります。そしてその声の響きは忘れることなく私の中に残っています。そのぐらいに伝えたいことが伝わってくる演説でした。
伝記絵本を調べていくうちにこの本を見つけました。先に『ローザ』を読んでいましたが、絵が『ローザ』と同じ人であることを知ったのはこの絵本ナビのレビューを読んでからです。
数日前『あなたはそっとやってくる』というユダヤ人の少女と黒人の少年のラブストーリーを読んだ時に、まだまだ黒人に対しての根強い差別と偏見があることを感じました。
ローザ・パークスがバスの中で白人に席を譲らなかったことから、権利を勝ち取るために黒人たちが立ち上がり「白人専用」の標識が消えるまでに10年。その10年という途方もなく長い年月がかかったことに驚きましたが、その前の340年というもっと長い間にも黒人たちの忍従の日々があったのです。
キング牧師の力強い言葉と共に迫力のある絵。特に「愛こそがあらゆる問題をかいけつするたったひとつのカギなのです」という場面ではがっちりと手が握られているのが印象に残りました。
たとえ殴られたとしてもこちらからは殴り返すことはしない。その強い意志の象徴にも感じます。
差別と偏見はいつなくなるのでしょう。歴史を正しく知ること、差別と偏見のない世界がくることを信じること、それ以外にも私たちは考え行動していくことはたくさんあるのでしょう。これまで以上にキング牧師の一生について知りたくなりました。