タイトルの“ちょっとだけ”が上手に使われていますね。
私は、高齢出産で一人を育てるだけでアタフタしていました。
二人三人とお子さんを連れて歩いている方を見かけると、『がんばってるな〜、休めているかな〜おかあさん。』と思わずよけいなお世話な視線を送ってしまいます。
なっちゃんは、おかあさんの忙しさを幼いながらきちんと理解しているんですね。
そして、我慢もおぼえてます。
自分でやってみた後のちょっと満足げな笑顔が可愛いですね。
ふみちゃんのママの言葉に、ちょっとだけうなずいたなっちゃんの気持ちに、わたしもちょっとだけグッっと来ました。
お話も素敵ですが、絵がやさしくてあどけないなっちゃんが可愛らしく描かれていて、読み手のこころもやさしくしてくれます。
なんといっても、最後のお母さんの言葉遣いが、とても美しくて限りなく優しい響きで、このお話を品の良いものにしていると思いました。
きっと、なっちゃんもこのお母さんみたいな素敵な母親になるんでしょうね。
お引っ越しする近所の姉妹に読んであげたいと思いました。
息子は、最終ページの最終文が気に入ったらしいです。